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アートメイクとタトゥー(刺青)との違い

アートメイクとタトゥー(刺青)との違い

「パラメディカルピグメンテーション」や「メディカルタトゥー」とも言われ、準医療的に皮膚に色を付けることで、自然な肌の色に近づける「アートメイク」。皮膚を色素で着色する施術には「タトゥー(刺青)」もありますが、アートメイクとの違いが分からない方も多いのではないでしょうか。
アートメイクとタトゥー(刺青)は、皮膚に針を刺して色素を注入するなどの共通点があります。しかし、実は全く異なる施術です。

この記事では、アートメイクとタトゥー(刺青)の違いについて解説します。
この記事を読むことで、アートメイクとタトゥー(刺青)の特徴や目的などが理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな事がわかる

  • アートメイクとタトゥー(刺青)の色素を注入する皮膚の部位はどのあたり?
  • アートメイクとタトゥー(刺青)どちらが痛い?
  • アートメイクとタトゥー(刺青)どちらが短時間で肌に色素が定着するの?
  • アートメイクとタトゥー(刺青)どちらが長く色素が残るの?
  • アートメイクとタトゥー(刺青)はそれぞれどんな目的で行うの?

アートメイクとタトゥー(刺青)との違い

アートメイクとタトゥー(刺青)の主な違いは、色素を注入する深さにあります。それによって、痛みや定着具合が変わってきます。

その①:色素を注入する皮膚の深さ

皮膚は、表皮と真皮で分かれております。
表皮はターンオーバーが繰り返されて、肌を紫外線や外の刺激から守る部分、真皮はコラーゲン繊維などで張り巡らされて、肌の弾性力を保つ部分になります。ターンオーバーなどはなく、ずっと同じ組織で維持されているのが特徴です。
アートメイクとタトゥー(刺青)との違いでもっとも大きな違いは、この「色素を注入する皮膚の深さ」にあります。
アートメイクは、自然な肌の色に近づけるために施術を行うこともあり、皮膚の表皮に色を入れていきます。具体的には、0.5mmから2mmくらいにある表皮の深層の部分です。それに対して、タトゥー(刺青)は、真皮層と呼ばれる皮膚のさらに深い部分で色を入れていくのです。
では、色素を注入する皮膚の深さが違うと、どういった違いがでてくるのかを
「施術時の痛み」「肌に定着するまでの時間」「色素の残りやすさ」を中心にみていきましょう。

その②:施術時の痛み

アートメイクは表皮、タトゥー(刺青)は真皮と呼ばれるもっと深い所に針をさして色を付けるので、施術時の痛みは当然、より深いタトゥー(刺青)ということになります。
具体的には、アートメイクは表面の表皮に針で施術していくため、毛抜きで毛を引き抜いた時の痛みに近いとよく例えられています。皮膚の表面のピリピリチクチクしたような刺激が特徴で、麻酔なしでも我慢できる程度の痛みとされています。
それに対して、タトゥー(刺青)は、より深い真皮に針を施していくため、
まさに皮膚を削るような痛みといわれており、アートメイクよりもより強い痛みであるといえます。施術箇所により、痛みの強さも違いますが、それでも総じてタトゥー(刺青)のほうが痛みは強いでしょう。

その③:肌に定着するまでの時間

大きな痛みを伴うタトゥー(刺青)と異なり、表面麻酔での施術も可能なアートメイク。肌に定着するまでの時間も圧倒的に短いのが特徴です。
タトゥー(刺青)は、きれいに肌に定着するまで1か月くらいかかってしまうのに対して、アートメイクは施術を受けたその日から、メイクをすることができますし、翌日に入浴することもできます。
アートメイクは、表面の表皮に色を付けているだけなので、肌へのダメージもとても少ないのが特徴です。

その④:色素の残りやすさ

アートメイクは、表皮の深めの所に色をつけていくとお話しました。表皮は先ほどお話したとおり、ターンオーバーといって、新しい皮膚がどんどん作られる場所なので、1年〜数年でだんだんと薄くなっていきます。
それに対して、タトゥー(刺青)で色を入れる真皮はターンオーバーされることはありません。ですので、一度入れた色を消すことはほとんど不可能といえます。
タトゥー(刺青)は一生ものですが、アートメイクは年齢やライフスタイルに合わせて、色をさらに変化させ、より自然な肌に近づけていくため、メンテナンスしやすいのも特徴といえるでしょう。

その⑤:目的

アートメイクは、今でこそ眉毛、アイラインや唇などメイクの補助的な施術として行われていますが、本来の肌の色を取り戻すことを目的としています。
もともとは手術などで失われた部分の色を取り戻したい、病気で薄くなってしまっている色を周りの肌となじむような色にしたいという願いから生まれました。
タトゥー(刺青)は、デザイン性のあるイラストや文字を入れて、ファッションとしての肌を見せることになります。ですので、自然な肌の色というよりは、よりはっきりとした色でさらに美しさを追及しています。そのため、ファッションを追及するのなら、消えないほうがよい場合もあるかもしれません。
そもそもアートメイクとタトゥー(刺青)では目的から大きく違うのです。
しかし、ここで1つ注意点があります。
よく多くの施設で張り紙がされているように、タトゥー(刺青)の場合、温泉やプール等のレジャーを楽しめないことがあるということです。それに対して、アートメイクは、自然な肌の色に施術を施しているだけなので、温泉やプールなどのレジャー施設で断られることもありません。

以上をまとめると下の表のようになります。

アートメイク タトゥー(刺青)
色素の注入の深さ 浅い(表皮) 深い(真皮)
施術する時の痛み
肌に定着するまでの時間
色素の残りやすさ 1~数年で退色 基本的にずっと残る
施術する目的 本来の肌の色を取り戻す 身体の一部をファッションで見せる

【まとめ】アートメイクとタトゥー(刺青)との違い

アートメイクとタトゥー(刺青)の違いについて、注入する皮膚の部位・痛み・定着するまでの時間・色素が持続する期間・施術の目的という点から解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • アートメイクは表皮の深い部分、タトゥー(刺青)は真皮に色素を注入する
  • アートメイクよりタトゥー(刺青)の方が痛みが強い
  • アートメイクの方が圧倒的に早く色素が定着する
  • アートメイクは1年から数年で薄くなるが、タトゥー(刺青)は基本的に一生残る
  • アートメイクの本来の目的は自然な肌色を取り戻すことだが、現在は眉などメイクの補助としても行う
  • タトゥー(刺青)の目的は、肌に文字や絵を入れ、ファッションとして見せること

アートメイクとタトゥー(刺青)は、同じように肌に針を刺し着色する施術ですが、色素を入れる皮膚の深さや目的などが異なります。
アートメイクは、タトゥー(刺青)と比べて痛みが少なく、時間の経過とともに薄くなりますが、それでも「肌に針を刺すのが不安」という方もいるのではないでしょうか。

トイトイトイクリニックでは、安心して施術をお受けいただけるように、事前に専門スタッフによるカウンセリングを実施しています。アートメイクについて、疑問や不安などがありましたら、お気軽にご相談ください。

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長

野田 のだ 知路 とものり - Noda Tomonori -

監修医師 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

更新日:
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