
メイクをしたような美しい状態をキープできるアートメイク。
美しくキレイでありたい女性にとって大きな味方であるアートメイクは、皮膚に色素を入れてデザインを施すだけあってデメリットやリスクも存在します。
そこで今回は、アートメイクの施術を受ける前に知っておきたいデメリットやリスクをご紹介します。こんなはずじゃなかった!と知らなかったがために起こる失敗や後悔を避けるためにも、デメリットも把握したうえでアートメイクに挑戦しましょう。
目次
施術の前にチェック!アートメイクのデメリット
最近ではテレビでも話のネタになるなどして認知度も上がり、多くの美容クリニックでアートメイク施術が手軽に受けられるようになりました。しかし、アートメイクにもデメリットやリスクは存在します。
手軽に受けられるからといって安易に施術を受けるのではなく、デメリットやリスクを知って施術を受けるようにしましょう。
痛みがある
アートメイクは、針で皮膚に傷をつけ色素を入れることでデザインしていきます。これは、医師、または医師の指示の元で看護師のみが施術をすることができる医療行為にあたります。そのため、ある程度のリスクを伴う施術だという認識を持つことが大切です。
アートメイクは皮膚の表皮層まで針を刺し、少しずつ色素を入れていきます。半永久的にアートメイクが消えないのは、皮膚の奥に色素が残るためです。アートメイクはこのような工程で施されるので、痛みが生じることもあります。事前に麻酔を用いて施術を行いますが、痛みの度合いには個人差があるため、痛みや不安を感じやすい方は医師に相談しましょう。
また、アートメイクを施す部位によっても痛みの度合いは異なります。アートメイクは眉やアイライン、リップライン、髪の生え際など施す部位も多様化しており、皮膚が薄い場所ほど痛みも感じやすくなります。痛みの耐性や理想とするアートメイクのイメージも異なるので、どんなアートメイクを受けたいのかよく検討してみましょう。
腫れることがある
施術後は皮膚が傷ついた状態になっているため、腫れることがあります。
施術部位によっても腫れ具合は異なります。特に、アイラインやリップラインなど皮膚が薄い箇所は腫れやすい傾向にあります。また、アートメイクに使われる色素や針に身体が反応して、皮膚が腫れたりかぶれたりする場合もあります。特にアレルギー体質の方は施術を受ける前に医師に相談することが大切です。
個人差があり必ずしも腫れるわけではありませんが、腫れる恐れがあることを考慮したうえで施術のスケジュールをたてると安心ですね。
施術後、安静に過ごす必要がある
施術後1週間は、施術箇所に刺激を与えないよう安静に過ごす必要があります。
施術後の皮膚は、注入した色素がいちばん排出されやすい状態です。そのため、触ったり水で濡らしたりすることをできるだけ控えなければなりません。刺激を与えると皮膚の回復が遅れるだけでなく、色素の定着にも影響を及ぼしてしまいます。また、傷口から雑菌が入ることで感染症を引き起こしたり、色素の定着が阻害される可能性もあります。
施術箇所が回復するまでのダウンタイムは、アートメイクの仕上がりや持ちを左右する大切な期間でもあります。洗顔や入浴などの生活習慣にも注意を払う必要があり、運動なども控えたほうがよい時期です。レジャーや温泉などの予定がある場合は、このダウンタイムと重ならないように施術のスケジュールを検討したほうがよいでしょう。
すぐに消すことができない
アートメイクは皮膚に針を刺し皮膚の奥深いところに色素を注入するので、簡単に消すことはできません。また、月日の経過とともに少しずつ薄くなりますが、完全に消えることもありません。
そのため、デザインが気に入らない、別のデザインにしたいなどの希望が生じても、すぐには消すことができないのです。
アートメイクを除去するには、レーザーによる除去治療や切除手術など大がかりな手術をさらに受けることになってしまいます。どれも自由診療のため費用がかさんでしまうだけでなく、皮膚にもさらにダメージを与えることになります。
例えば、レーザーの除去治療をした場合、レーザーによって皮膚や毛根が傷つけられ、一時的にやけどをしたような状態になり、眉毛が生えてこなくなる恐れがあります。皮膚を切除して除去する手術は、皮膚を物理的に切除しますので切除された部分の眉毛を失うことになります。
アートメイクの除去は、アートメイクの施術よりもリスクが大きいといえます。デザインや施術を受ける部位など、医師と相談しながら慎重に検討してから受けるようにしましょう。
メンテナンスの必要がある
アートメイクは皮膚の新陳代謝などによって、個人差がありますが2~3年で少しずつ退色していきます。まれに、色素が薄くなることで変色したように見えることもあります。せっかくのアートメイクを美しい状態でキープするためにも、メンテナンスをかねて定期的に施術を受けることをおすすめします。
2回、3回と施術を重ねることで色素の定着も良くなるので、アートメイクの持ちをよくすることにもつながります。ラインなどのデザインも少しずつ修正することも可能になるので、その時々の自分に合った理想のアートメイクにより近づけることができるでしょう。
定期的な通院は少し面倒だなと感じるかもしれませんが、通院することで皮膚の状態も併せてチェックしてもらえるので、安心してアートメイクを楽しむことができますね。
リップのアートメイクの場合はヘルペスになることがある
リップのアートメイク施術後、口唇ヘルペスを発症することがあります。
発症すると、唇の周辺にかゆみを感じ赤く腫れ、小さな水ぶくれができていきます。口唇ヘルペスは、感染力の強い単純ヘルペスウイルスによって引き起こされます。
一旦感染すると、神経にウイルスが潜伏し再発を繰り返します。風邪やストレス、疲労、外的刺激などによって身体の免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスがかゆみや水ぶくれとなって症状として現れます。残念ながら再発を繰り返してしまう感染症ですので、身体の免疫力が落ちないよう体調管理をすることが大切です。
アートメイクによって唇に刺激が加わるだけでなく、その時の身体の抵抗力が落ちていれば発症するリスクを高めてしまいます。ヘルペスの症状がある方は、リップアートメイクの施術日の前後は特に睡眠をしっかりとり、体調を整えておきましょう。身体の免疫を上げておくことがヘルペスの発症を抑えることにもつながります。
自分に自信が持てるようになる!アートメイクのメリット
アートメイクのデメリットをご紹介しましたが、もちろんメリットもたくさんあります。デメリットを把握したうえでアートメイクを受ければ、より魅力的なメリットを安心して実感できます。それでは、アートメイクのメリットをご紹介します。
メイクの手間が省ける
アイラインやリップライン、眉のラインは、神経を使って慎重に引く方が大半なのではないでしょうか。アートメイクはこのようないちばん時間がかかり、慎重に描かなければならないようなラインを中心に施術を受けることができます。
これらのラインを常に美しくキレイな状態をキープできるので、メイクの時間や労力を大幅に少なくすることができます。「うまく描けなくてやり直し…」なんてこともなくなるのがうれしいですね。
すっぴんでもキレイを保てる
メイクを落としてしまうと、なかなかすぐに外出しづらくなるものです。外に出るなら眉毛だけでも、アイラインだけでもと思ってしまいますね。しかしアートメイクであれば、常に眉毛やアイラインなどがナチュラルに描かれているのですぐに行動できるようになります。
アートメイクは目が小さい、眉毛の高さが違う、唇が小さいなどの悩みを解決してくれるメイクでもあります。
目元を大きく強調したり、眉毛の位置や濃さを修正したり、唇をより魅力的な太さにしたりと、コンプレックスをナチュラルに解消してくれます。今までメイクでカバーしていた悩みがなくなるので、すっぴんにも自信を持つことができるようになります。
その人に合った理想の眉やアイライン、リップで常に過ごせる快適さは、毎日の生活をより豊かなものにしてくれます。ここさえ決まっていれば!と思いがちな眉毛やアイラインなどがいつもキレイだと、普段のメイクにも自信が持てますね。
メイク崩れの心配がない
プールや温泉、ジムなどメイクが落ちやすい環境でも、メイクを気にすることなく思う存分楽しめるようになります。アイラインが落ちたら、眉毛が消えたらといった不安を感じることなく、目の前のことに集中できるのでとても快適な時間を過ごすことができるでしょう。
アートメイクは生活のちょっとした場面で安心感を与えてくれる施術でもあります。アートメイクによって、女性ならではの日常のわずらわしさから解放され、美しい自分でいられるという心地よさを味わうことができるでしょう。
【まとめ】デメリットをしっかり理解してアートメイクを楽しもう!
アートメイクは医療行為であり、様々なデメリットがあります。しかし、そのデメリットをしっかり把握すればやみくもに不安を持つこともなくなり、アートメイクのメリットを思う存分に享受することができます。
この機会にぜひアートメイクのデメリットもきっちり理解して、よりご自分に合ったアートメイクを検討する材料にしてみてください。アートメイクのあらゆる側面を知ることで、より納得のいく理想のアートメイクを実現できるでしょう。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長
野田
知路
- Noda Tomonori -
