美肌を維持するスキンケアの正しい順番

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長

野田 のだ 知路 とものり - Noda Tomonori -

監修医師 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

美肌を維持するスキンケアの正しい順番

毎日のスキンケアは、自己流でなんとなく続けている方も多いはず。
スキンケアで使うアイテムは数が多く、使う順番を間違ってしまうとその効果は半減してしまいます。毎日の積み重ねが大切なスキンケアだからこそ、正しい順番を踏まえることが美肌の秘訣です。
今回は、スキンケアの正しい順番や朝と夜のお手入れのポイントなどを詳しくご紹介します。

美肌の秘訣はスキンケアの順番!

美肌を維持するには、正しい順番でスキンケアを続けることが大切です。ではなぜ正しい手順でお手入れをする必要があるのでしょうか。スキンケアで使うアイテムの役割や美肌に必要な要素と照らし合わせてご紹介します。

汚れを落とす

スキンケアでまず最初にすることが、汚れを落とすこと。肌の表面には、目に見えないホコリやチリのほか、皮脂、汗、すでに死んでしまった皮膚(アカ)などが付着し汚れています。これらの汚れは肌に長時間留まるとどんどん性質が変わり、肌に刺激を与えるようになります。これが肌のトラブルのもととなるのです。
また、皮膚が汚れで覆われたままだと化粧水などのアイテムが肌に浸透しづらくなってしまいます。スキンケアにおいて、これらの汚れを取り除き、次に使うアイテムが肌に浸透するよう整えてあげることが重要です。

水分を肌に浸透させる

健康的な肌は、水分で満たされています。
理想的な肌には、一番表面にある角質層に約20~30%の水分が含まれているといわれています。肌の水分量が十分である場合、皮膚にもともと備わっている外的刺激から肌を守るバリア機能と、肌の水分量を保つ保湿機能がしっかり働くため、健康な状態をキープすることができます。
スキンケアでは、肌に水分を与え浸透させることが美肌にとって不可欠なのです。

肌を乾燥から守る

せっかく水分を与えても、肌の水分は蒸発しやすいもの。スキンケアで油分を補ってあげることで皮膚の表面に薄い膜を張り、水分の蒸発を防ぐことができます。
化粧水などで与えた水分を皮膚の中に閉じ込めうるおいを維持することができれば、肌の水分量を保つことができ、肌は本来の機能を正常に働かせることができます。
皮膚は細胞同士が水分で満たされていると本来の機能を発揮し、外部からの刺激もはね返すことができます。水分の蒸発を防ぎ肌を乾燥から守ることで、ダメージを受けにくい丈夫な肌をキープすることができるのです。

外的刺激から肌を守る

スキンケアの締めくくりは、肌を外的刺激から守ることです。スキンケアの正しい順序で肌の状態を整えたら、紫外線などの外的刺激から肌を守ってあげましょう。
紫外線を浴びると皮膚がその侵入を防ごうとするため、肌の表面の角質はどんどん硬くなってごわついていきます。そうすると、スキンケアによる栄養分が浸透しにくくなってしまうのです。
また、皮膚内部の水分も蒸発するため、乾燥しやすくダメージを受けやすい状態になります。紫外線などの刺激から肌を守るため、スキンケアの仕上げにUVケアをすることが重要です。

朝と夜で違う!スキンケアのポイントとは?

朝のスキンケアは活動を始める前のスキンケア、夜は休息の前のスキンケアでもありますね。そのため、朝と夜ではスキンケアをする意味合いは異なります。そこで、朝と夜でどのようなポイントを押さえてスキンケアをすればよいのかチェックしましょう。

朝のスキンケアのポイント

朝のスキンケアはこれから活動を始める前に行いますね。そのため、肌をホコリや花粉、乾燥などの外的刺激から守る、紫外線を予防するといった予防の意味合いが強くなります。
そのため、肌の状態を整えるだけでなく日焼け対策や化粧崩れの予防など、肌を守ることとメイクの仕上がりに重点を置いたスキンケアをするとよいでしょう。
「紫外線を予防して美白したい!」という方は、UVケアはもちろん、美白成分入りのアイテムを使用されているかもしれません。しかし、美白成分の種類によっては塗布後に紫外線を浴びてしまうと、シミやそばかすになりやすいアイテムもあります。パッケージに夜のみに使用する旨の記載があるかなど、使用方法を確認することも大切です。
美白ケアをしたい方は、朝と夜のスキンケアで使うアイテムが異なる場合もあるので、注意して取り組みましょう。

夜のスキンケアのポイント

その日のメイクや汚れを落とし、肌に水分や栄養を与えていたわってあげることが夜のスキンケアのポイントです。さらに、睡眠前に栄養を補ってあげることで、睡眠中に分泌されるアンチエイジングに欠かせないホルモンとの相乗効果で美肌を得ることができます。
睡眠中には、成長ホルモンと呼ばれる新陳代謝を促し、紫外線など外的刺激によって受けたダメージから肌を修復してくれるホルモンと、メラトニンと呼ばれる成長ホルモンの分泌を促し、老化から守る抗酸化力の高いホルモンが分泌されます。アイケアや美白、パックなどで与えた栄養が睡眠によって肌にしっかり吸収され、睡眠中のホルモン分泌と相まって肌のリカバーが促されるのです。
夜は念入りに時間をかけてスキンケアをすることで、肌が受けたダメージも修復されやすくなり、美肌をキープできるようになるでしょう。

朝のスキンケアの正しい順番

朝のスキンケアの正しい順番を解説します。
忙しい朝でもポイントを踏まえれば、効果的なスキンケアが短時間でできてしまいます。手順をマスターして、ダメージを受けにくい肌で1日をスタートさせましょう。

(1)洗顔

朝の洗顔では、睡眠中に分泌された余分な皮脂や付着したホコリや汚れを落とすことが大切です。
まず、ぬるま湯か水で軽く洗います。その後、洗顔料を手に取り水で薄めてしっかり泡立ててから肌にのせます。手でゴシゴシ洗うのではなく、キメの細かい泡でやさしく洗うことが重要です。こうすることで、泡で汚れを浮きたたせ、肌に負担をかけることなく汚れだけを洗い流すことができます。そのあと十分な水、またはぬるま湯ですすぎます。水の温度が高いと、肌に必要なうるおいまで奪ってしまうので、必ず水かぬるま湯で行います。
十分すすいだら、清潔なタオルをやさしく顔に押し当て、水分をふき取るようにします。

(2)化粧水

洗顔後、すぐに化粧水を肌に塗布していきます。適量を手に取り、手のひらで少し温めてから、面積の広い両頬、おでこに塗布し、目の周りや小鼻、口の周りなどの凹凸のある部分にも丁寧に押し当てるように広げていきます。
お顔全体に塗布したら、両手で顔を覆いながらハンドプレスしましょう。こうすることで化粧水の成分をゆっくりと肌に浸透させることができます。

(3)美容液

化粧水で肌にうるおいを与えることで、肌が栄養を吸収しやすい状態になりました。そこで、美容液を塗っていきます。油分の多い乳液やクリームの前に美容液を塗ることでしっかり肌に浸透させることができます。

(4)乳液またはクリーム

乳液、またはクリームに含まれる油分で、皮膚の表面に薄い膜を張り、化粧水で与えた水分が蒸発しないようフタをします。朝のスキンケアでは、乳液やクリームをつけすぎてしまうと、メイクが崩れやすくなってしまうので、軽いつけ心地のものを選ぶとよいでしょう。

(5)日焼け止め

その日の予定に合わせて、日焼け止めや紫外線を防止する化粧下地などを塗布し、紫外線から肌を守ります。
外での活動が多い日は、SPF値やPA値の高い日焼け止めを選ぶようにしましょう。日焼け止めは、化粧水や乳液のように手のひらに伸ばしてから顔に塗布するのではなく、額、両頬、鼻、あごにおいてから伸ばします。ムラのないように全体に塗り広げるようにしましょう。

夜のスキンケアの正しい順番

夜のスキンケアでは、その日の汚れをしっかり落とし、受けたダメージをリカバーして栄養分を補う必要があります。
朝、時間をかけられない分、夜のスキンケアではしっかり時間をかけて念入りにお手入れするようにしましょう。

(1)クレンジング

まずはクレンジングでメイクを落としていきます。
クレンジングには、クリームやミルク、リキッド、オイル、ふき取りなど様々な種類があります。その日のメイクや肌の状態に合わせて種類を変えると肌に負担をかけず、効果的に汚れを落とすことができます。
オイルは洗浄力が高いため濃いめのメイクにもよくなじみ、しっかりとメイクを落としてくれます。軽いメイクの日には、肌への刺激が低く負担が少ないミルクやクリーム、ジェルタイプのクレンジングがおすすめです。
これらのクレンジングを乾いた手に取り、額、両頬、鼻、あごにつけてから、顔の内側から外側に向かってこすらないようやさしくメイクと馴染ませていきます。手早く伸ばしてなじんだら、すぐに洗い流しましょう。クレンジングに時間をかけると肌のうるおい成分まで取り除いてしまうので、手短に行うようにします。

(2)洗顔

すでにクレンジングをしているので、朝と同じ要領でやさしく泡で洗い流すようにします。
シャワー中に洗顔する場合は、水温が熱くなりがちなのでぬるま湯にしましょう。また、水圧が強すぎると、肌の負担となってしまうのでやさしくあてるようにします。

(3)ブースター

ブースターは化粧水をより浸透しやすくしてくれる導入液です。ブースターで肌を柔らかくして化粧水が染み込みやすいように肌を整えてあげましょう。
ブースターがなければ、そのまま化粧水を朝と同じ要領でつけていきます。

(4)化粧水

朝と同じように化粧水をつけていきますが、ハンドプレスの時間を少し長めにとるなどして丁寧に塗布します。
週に数回、コットンに化粧水を染み込ませたコットンパックをするのもおすすめ。コットンに染み込ませた化粧水が、時間をかけてじんわり肌に浸透していくので、うるおいが足りない、乾燥が気になる場合に試してみましょう。コットンパックのやり方についてはこちらをご参照ください。

※URL「化粧水を使った効果的なコットンパックのやり方」

(5)美容液

朝と同じように気になる部分に塗布します。特にアイケアやオイルを使ったケア、美白に特化した美容液などをチョイスして、念入りに染み込ませましょう。

(6)乳液またはクリーム

夜のスキンケアは乳液やクリームで油分を補ってあげて終了です。
朝には使いづらい重めのクリームやテカリが気になるリッチなオイルも、夜のスキンケアには最適。寝ている間にしっかり肌が保湿されるよう、たっぷりと塗ってあげましょう。

スキンケアの順番を守って美肌をキープ!

スキンケアのアイテムにはそれぞれ役割があり、正しい順番で使うことで肌に成分が行き渡り、美肌を維持する効果を存分に発揮してくれます。
朝、夜と1日に2回も行うスキンケアだからこそ、正しい順番をルーティンにしてしまえば意識せずとも美容アイテムの効果を最大限に引き出すことができます。毎日の積み重ねで理想とする美肌に近づいていきましょう。