スキンケアの方法を習ったわけでもなく、ただなんとなく自己流にケアしている方も多いのではないでしょうか。
化粧水ひとつとっても正しい付け方があり、ちょっとしたことを気をつけるだけで化粧水の効果を格段にアップさせることができます。
ここでは化粧水の付け方やその方法によるメリット、押さえたいポイントなどをご紹介します。
手でつけるときに大切なこと!化粧水の付け方
化粧水をコットンで付けるというより、手で気軽に付けている方も多いはず。
ちょっとしたポイントを意識して正しく手で付けることで、美容成分の浸透は一気に高まります。化粧水の付け方を見直して、お肌のうれしい変化を実感してみましょう。
化粧水を手で付けるメリットとは?
手で化粧水を付けるとどのようなメリットがあるのかご紹介します。
お顔と同じ皮膚で覆われた手。手で化粧水を付けるからこその効果が満載です。
手の体温を利用して浸透しやすくできる
化粧水は、それ自体の温度が温かいほうがお肌への浸透が高くなります。そのため、手の体温を利用して化粧水を温めてから付けると、お肌への浸透率がアップするのです。
手が冷たくなりがちな寒い時期は、化粧水を付ける前にまず手を温めてから付けるとよいでしょう。
お肌の状態を確認できる
手で化粧水を付けることで、お肌の状態を毎回チェックすることができます。
こんなところに吹き出物ができていた、お肌がごわついている、などのちょっとした変化にも気づきやすくなります。早めに気づくことでトラブルが大きくなる前に対処できます。
お肌への刺激が少ない
全身は一枚の皮膚でつながっており、広げると畳一枚分の面積ほどあります。
お顔の皮膚も手と同じ皮膚で覆われているため、手でケアするとより馴染みやすく刺激が少ないのです。また、皮膚の厚みは表皮のいちばん表面にある角層と呼ばれる部分で約0.02mmといわれており、食品用のラップ程度の薄さしかありません。
皮膚は傷つきやすく刺激に弱いので、手であれば優しく丁寧になぞりながらケアすることができます。
細かい部分や凹凸にも丁寧に塗れる
お顔には小鼻、目元などに凹凸があります。
これらのくぼみにも手であれば簡単にフィットさせることができ、まんべんなく化粧水を塗ることができます。指の動きや角度を利用して丁寧に化粧水をつけることができますね。
化粧水を手で付ける方法
- ❶まずは手を洗い清潔にします。洗顔した場合は、時間をおかずにすぐ化粧水を付ける準備をしましょう。手のひらに500円玉硬貨の大きさの量の化粧水をとり、両手を合わせて軽く温めます。もし手が冷えていたら化粧水を手に取る前に、1分ほど両手をこすり合わせながら手のひらの体温を上げておきましょう。
- ❷両手を使ってお顔の内側から外側に向かって全体に化粧水を伸ばします。お肌はもともと水をはじく性質があるので、お顔全体にまず化粧水を広げて水分を馴染ませます。
- ❸全体に化粧水を広げたら、部位ごとに丁寧に染み込ませていきます。指の腹を使って乾燥しやすい両頬を押さえるようにして化粧水を付けます。このときも、あくまで内側から指をずらしながら耳の前に向かってゆっくり広げていきます。同じようにおでこやあご、目元、こめかみなども内側から外側に向かって指で押さえながらずらして化粧水を塗っていきます。手が乾いてきたら化粧水を追加しながら塗っていきます。
- ❹目元や口元の乾燥しやすくしわになりやすい部分は特に皮膚が薄くなっています。しっかり化粧水をつけて優しく押さえるように塗りましょう。うるおいが足りないと感じたら化粧水を追加して同じ手順を繰り返して馴染ませていきます。
- ❺最後にハンドプレスをして終了です。ハンドプレスについては次の章で詳しくご紹介します。
化粧水を使うときのポイント
化粧水は惜しまずたっぷり使うようにしましょう。
少ない量で化粧水をお顔にのばそうとすると皮膚と手の間に摩擦が生まれ、お肌に刺激を与えてしまいます。また、皮膚は皮脂膜と呼ばれる油性物質で覆われているため水をはじく性質があります。そのため、化粧水が少ない量だとお肌に馴染まず水分が浸透しません。
化粧水をつけている手が乾いてきたら、化粧水を随時追加してお顔全体に行き渡らせるようにしましょう。
ハンドプレスとは?ハンドプレスのメリットと正しいやり方
ハンドプレスは化粧水をお顔全体に馴染ませた後、仕上げとして行われます。
このハンドプレスにはどのようなメリットがあるのでしょうか。その効果を知って正しいやり方を実践すれば、化粧水の効果をぐんと高めることができます。ハンドプレスのメリットや正しいやり方と併せて注意したいポイントもご紹介します。
ハンドプレスとは?
ハンドプレスは、化粧水などの基礎化粧品を手で押し込むようにお肌に密着させ美容成分を浸透させる美容法です。化粧水がお肌に浸透しやすくなるので保湿効果が高く、もっちりとした肌触りを実感できるでしょう。
ハンドプレスのメリットとは?
化粧水は手でしっかりと押し込むことで、色々なメリットが期待できます。
美容成分が浸透しやすい
手で押し当てることで密閉させながら化粧水をじっくり染み込ませることができます。また、体温でじんわりとお肌を温めることができるため、水分の浸透が促進されます。
ハンドプレスは、手の温度と密閉状態をうまく利用して成分をお肌に染み込ませることができるのです。
お肌に優しい
ハンドプレスは手で優しく押さえながらケアするので、お肌への刺激が少なく痛めることがありません。
コットンでのケアやパッティングではお肌との摩擦がどうしても生まれてしまいますが、お顔と同じ皮膚でケアしていくので、お肌を傷つけずに化粧水を馴染ませることができます。
マッサージ効果がある
手でお肌を押さえるハンドプレスは、お肌に適度なマッサージ効果を与えることができます。軽い指圧によってお顔の皮膚表面ではなく奥に刺激が加えられるので、老廃物の排出を促してくれます。
老廃物とともに余分な水分も流れやすくなり、むくみの解消にもつながります。
血行がよくなる
血液の流れが悪いとお肌に充分な栄養が行き渡らないだけでなく、老廃物や水分がうっ滞してお肌がくすんでしまいます。また、血流量が減ることで赤みがかった健康的な血色も失われて黒みや黄色みが目立ち、不健康な印象を与えてしまいます。
その点、ハンドプレスでは手の体温を利用してお顔全体をじっくりつつみ込むので、お肌が温められ血行を促進することができるのです。
リラックス効果がある
ハンドプレスのようにゆっくりとした手の動きでスキンケアした場合、交感神経の活動が低下しリラックスした状態になるということが、ある研究によって証明されました。
さらに、ハンドプレスなどでスキンケアをしている最中、楽しい、心地よいと感じながらケアをすることで、自律神経のバランスが整えられ、リラックス効果がさらに高まることがわかりました。
毎日のスキンケアを自分をいたわる極上の時間として捉え、ゆったりとした動作と心で行うことも大切です。
ハンドプレスの正しいやり方
ハンドプレスはただ手でお顔を押さえるものではありません。お肌と心に良い影響を与えられるよう、正しいやり方をマスターしましょう。先ほどご紹介したやり方に沿って化粧水を塗布したら、最後の仕上げとしてハンドプレスをしていきます。
- ❶もう一度化粧水を手に取り軽く両手で温めます。
- ❷両頬を両手で覆い、10秒ほど手のひらで軽く押さえます。その後、おでこ、フェイスラインなど面積の広い部位をそれぞれ軽く押さえていきます。
- ❸小鼻や口元など細かい部分も10秒ずつ指を使いながらプレスしていきます。
- ❹目元は目を閉じ、手のひらの中央部分がまぶたの上にくるようにして優しく覆います。このとき、眼球を圧迫しないように他の部位より優しくプレスします。大きく深呼吸をしながら行うとよりリラックスできます。
- ❺化粧水のあとは、普段のスキンケアを行っていきます。乳液や美容液を付ける際もハンドプレスをしてみましょう。
ハンドプレスで注意したいポイント
化粧水を肌に塗り込むハンドプレスは効果的な方法ですが、注意点もあります。
強く押さない
ハンドプレスがよいからといって、強く押さえると逆効果となってしまいます。皮膚は大変薄いうえ、洗顔後のお肌は刺激を受けやすいデリケートな状態です。優しく手で押さえるように注意しましょう。
各部位ごとにプレスする
お顔全体を手で覆うだけがハンドプレスではありません。
部位ごとに優しく一定時間押さえることで高い効果を得ることができます。また、部位によって皮膚の薄さは異なるので、目元など特に薄い部位をプレスする際は丁寧に行うように気をつけましょう。
ニキビやかゆみなどトラブルがあるときは控える
ニキビや赤み、かゆみなどのトラブルがあるお肌にハンドプレスをすると、トラブルをさらに悪化させてしまう場合があります。トラブルのあるお肌は通常よりも機能が低下しており、ちょっとした刺激にも強く反応してしまいます。
ハンドプレスは化粧水などの成分をより浸透させる効果があるので、過剰な刺激を与えてしまう恐れがあります。ハンドプレスはお肌の状態に合わせて取り入れるようにしましょう。
べたつく季節は控える
汗が出やすくお肌がべたつきがちな季節にハンドプレスをすると、お肌を保湿し過ぎてべたつきを助長してしまうことがあります。
乾燥する時期や寒い季節に行うハンドプレスは保湿に優れているため有効です。しかし、毎回ハンドプレスをするのではなく、季節やお肌の状態に合わせてハンドプレスをするようにしましょう。
【まとめ】丁寧なスキンケアで自分をいたわろう!
化粧水をさっとつけて終わらせるスキンケアよりも、ポイントを押さえたスキンケアを実践することでお肌がうるおい心も整います。
毎日のルーティンとしてこなすスキンケアではなく、自分へのご褒美としての丁寧なスキンケアは、心身に相乗効果をもたらしてくれるでしょう。
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