「シミが頬にあって、人目が気になってしまう・・・」
「このシミが鏡をみるたびに、いつも気になって仕方がない・・・」
「このシミを毎日お化粧で隠すのが大変・・・」
そんな顔の「シミ」でお悩みの方、非常に多いですよね。
年齢を重ねると、お肌にいろいろな色や形のシミが増えていきます。
実はひとことで「シミ」といっても、シミにはさまざまなタイプがあり、種類によって治療方針が異なる場合もあります。そのため、シミを治療するためにはシミ自体を知ることがとても大切です。
この記事では、一般的に言われているシミの種類とその発生機序、レーザートーニングが特に有効なシミの種類などを解説します。
この記事を読むことで、さまざまなシミの特徴や発生原因などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- さまざまなシミの種類
- 各シミの特徴や発生原因
- レーザートーニングの特徴と特に効果が期待できるシミの種類
目次
「シミ」の種類
ひとことでシミといっても様々なものがあります。
その①:肝斑(かんぱん)
肝斑とは、「シミ」の中で、頬の骨のあたりに左右対称にぼんやりと広がっているのが特徴のシミです。他には額や口の周りなどにできることもあります。
30代から40代の女性に多く、閉経後には肝斑が薄くなるケースがあること、妊娠やストレスによるホルモンバランスの乱れをきっかけに発症するケースが多いことから、女性ホルモンが関係しているといわれています。しかし、男性でも肝斑ができることもあり、肝斑の発生機序は、いまだはっきりしていません。
しかし、顕微鏡で肝斑の皮膚の状態を詳しく見ると、表皮という皮膚の表面の層の奥側、「表皮基底層」というところに、メラニンを産生する細胞である「メラノサイト」が異常集積していますので、これが、「シミ」の原因になります。
その②:雀卵斑(じゃくらんはん)(通称:そばかす)
雀卵斑(通称:そばかす)とは、2~3ミリ以下で茶褐色のシミが、頬や鼻などを中心に散らばるようにあらわれるのが特徴の「シミ」のことです。白人のイメージが多いのではないでしょうか。
実際、女性に比較的多いこと、家族性に見られ、白色人種に多いことなどから遺伝性疾患といわれています。顔だけではなくて、肩や腕、背中などにもみられることがあります。
発症時期は肝斑より若く、幼少期から思春期にかけて徐々に濃く、増えてくるようになります。年齢とともに目立たなくなることもありますが、一部の人は残ってしまいます。
原因としては、メラニン色素を作りだす「メラノサイト」がメラニン色素を過剰に作りだすのが原因です。紫外線などに過剰に反応し、本来作る必要のない量のメラニンをつくりだすことで、肌の新陳代謝が乱れて、「シミ」ができてしまいます。
その③:炎症後色素沈着
炎症後色素沈着とは、ニキビ、キズ、かぶれや湿疹などさまざまな肌トラブルが起こった後で、治る過程として、茶色い「シミ」が残っていることです。
通常は、治る過程をみているため、数か月で自然に回復することが多いですが、湿疹の原因がわからず繰り返していたり、その間にさらにキズやニキビなどを繰り返したりしていると、徐々に消えづらくなります。
原因としては、肌に炎症が起きたときに、メラニン色素を作りだす「メラノサイト」が刺激されるのが原因です。そのあと、メラニン色素が正常に排出されずに肌に残ってしまったものが「シミ」となって現れます。
その④:老人性色素班
老人性色素班は、円形や楕円形に近い形で、茶色の境界がはっきりしているのが特徴の「シミ」です。別名「日光性色素班」ともよばれており、顔のほかにも、紫外線を浴びやすい手の甲や腕などにもできやすくなります。
大きさはさまざまで、数センチに及ぶこともあります。
40歳ごろから現れる方もいますが、多くは50歳以上の方がおおく、紫外線を浴びやすい仕事の方などは20歳から30歳でもできます。
原因は「日光性」といわれていることからわかる通り、紫外線が原因です。
もともとメラニン色素は、紫外線から肌を守るために、メラノサイトから分泌されます。ですので、紫外線をたくさん浴びれば、大量の紫外線に適応しないといけないので、徐々にメラノサイトを増殖させて、メラニンを作りやすくなります。
通常、作ったメラニン色素は肌のターンオーバーで排出されていきますが、年をかさむにつれて、ターンオーバー自体が滞ってしまうと、メラニン色素も排出されにくくなり、「シミ」としてのこってしまうのです。
その⑤:後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)は別名、両側性太田母斑様色素斑ともよばれ、比較的新しい概念の「シミ」になります。頬の部分、左右対称性に、少し青みがかかった数ミリ大の「シミ」が散発するのが特徴です。
ここまでいうと、肝斑やそばかすと似ていると思われますよね。実際、かなりそばかすや肝斑との鑑別が難しい場合もあります。境界が比較的明瞭なところや、おでこの外側の場合は面状にできる反面、頬の部分は粒状にできること、色調がすこし肝斑やそばかすとは異なることなどがポイントになります。どちらかというと「あざ」に近い色調です。
原因も、肝斑やそばかすはメラニン色素が「表皮」にあるのに対して、ADMではメラニン色素が「表皮」よりももっと深い「真皮」に散在しているのが特徴になり、皮膚から遠い分、なかなか治療するのが難しい疾患になります。
レーザートーニングはどんな種類の「シミ」に効果的なの?
レーザートーニングは、従来のレーザー治療とは異なり、低出力なレーザーを均一に照射します。回数を重ねていくことで、肌質から改善し、肌へのダメージを過度に与えることなく、メラニン色素の排出をうながしていく治療法になります。
ですので、実はどの「シミ」の種類にも効果を発揮しますが、比較的レーザーの刺激に過敏に反応しやすい肝斑やそばかすなどが特に効果的です。
しかし、個々の症例によって治療法を組み合わせたり、強度を調節したりすることもあります。事前に自分がどういったタイプの「シミ」なのかも含めてスタッフに相談していただくとよいでしょう。
【まとめ】シミの種類と発生機序(原因)とレーザートーニングが効果的なシミ
さまざまなシミの特徴や発生機序、レーザートーニングの効果が期待できるシミの種類などを解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 肝斑は、頬骨のあたりに左右対称にぼんやりと広がるのが特徴で、表皮基底層にメラノサイトが異常集積するのが原因
- 雀卵斑は、2~3ミリ以下の茶褐色のシミが頬や鼻などを中心に散らばるようにあらわれるのが特徴で、メラノサイトによるメラニン色素の過剰生産と肌の新陳代謝の乱れが原因
- 炎症後色素沈着は、肌トラブルが治る過程で茶色いシミが残っている状態で、炎症でメラノサイトが刺激された後、メラニン色素が排出されずに残ってしまうのが原因
- 老人性色素斑は、円形や楕円形に近い形で茶色の境界がはっきりしているのが特徴で、加齢にともないメラニン色素が排出されにくくなるのが原因
- 後天性真皮メラノサイトーシスは、頬の部分に左右対称に少し青みがかった数ミリ大のシミが散発するのが特徴で、メラニン色素が真皮に散在しているため治療が難しい
- レーザートーニングは、低出力のレーザーを均一に照射してメラニン色素の排出をうながす治療で、特に肝斑や雀卵斑などの治療に効果が期待できるとされている
当院では、美容皮膚科の医師が在籍しており、担当医がシミのタイプを事前に診察したうえで、ひとりひとりの肌にあった治療を提案しております。
シミでお悩みの方は、ぜひ当院スタッフにご相談ください。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長
野田
知路
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