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プラセンタ療法で効果を得るための最適な注射の頻度(回数)と期間

プラセンタ療法で効果を得るための最適な注射の頻度(回数)と期間

プラセンタ療法を受けてみたいけど、具体的にどの程度注射を受けると効果を感じることができるのか、気になる方もおられるのではないかと思います。
個人の体験談がネットで紹介されていることはありますが、どこまで信用して良いのか悩むことがあるのではないでしょうか?
今回は、プラセンタ療法の治療対象別に、適切な治療頻度や期間について、ご説明いたします。

更年期障害に対するプラセンタ療法

更年期障害は、年齢が45〜59歳であれば保険診療としてプラセンタ療法を受けることができます。
特に更年期障害による疲労、憂うつ気分が著しく改善したことが報告されています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

日本国内で更年期障害に使用されるプラセンタの注射液は、メルスモンという薬です。
メルスモンは、1アンプルに含まれる2 mLを皮下注射で利用することが一般的ですが、医師の判断で筋肉注射されることもあります。
保険で認められている投与回数は1日1回1アンプル、週3回までが原則です。使用開始直後は体調がすぐれない、と感じることもあります。ただ体調がすぐれないときでも治療を継続すると、数か月ほどで体調が良くなります。
理想的には7日間で2回、あるいは10日間で3回、皮下注射します。
なお、日本では慢性肝疾患に対する保険適応のあるラエンネックを更年期障害に対して用いた研究があります。
この研究では、最初の2週間は1回あたり4mLを週2回、次の2週間は1回あたり2mLを週2回、続きの4週間は1回あたり2mLを週1回皮下注射したところ、8週間後に注射をしなったグループに比べ、注射をしたグループは有意に疲労回復などの効果を認めていました。

乳汁分泌不全に対するプラセンタ療法

出産後に母乳が十分に出ないとき、プラセンタの注射をすることで症状が改善することが知られています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

1回あたり2mLを週1回接種が保険診療の目安です。
なお過去の報告では、1回あたり2mLを産直後より5日連続で皮下注射したところ、注射しなかったグループに比べて注射したグループは有意に症状が改善し、全体の7割近くに効果がみられていました。

出典:唐沢陽介他. 乳汁分泌不全に対するメルスモンの臨床治験. 基礎と臨床. 1981;15(3):661-70

肝機能障害に対するプラセンタ療法

プラセンタには肝臓を保護する作用があり、肝機能不全に対する効果も報告されています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

ラエンネックが慢性肝疾患に対し、保険診療として使用することが認められています。
使用を説明する薬剤添付文書によると、ラエンネックは1日1回2mLを皮下または筋肉内に注射することが推奨されています。症状により1日2〜3回注射が可能です。
治療は最低でも2週間は継続し、そのあとは症状を見て判断します。
なお慢性肝炎や肝硬変の患者に対しては、ラエンネックの注射を2週間行うことで肝機能が有意に改善していました。

疲労回復目的に対するプラセンタ療法

プラセンタ注射は、細胞の機能を活性化させるといわれており、疲労の回復に効果が認められています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

疲労回復を目的に使用する場合、保険の適応を受けることはできず、自費診療になります。
一般的には最初の数ヶ月は週に1〜2回、そのあとは1〜2週間に1回に接種するペースが推奨されます。
接種は1回あたり2〜4mLが妥当と考えられます。
なお日本で使用されているプラセンタ製剤と異なりますが、韓国で行われた研究によると、プラセンタ製剤の疲労に対する効果は、4週間ほどで現れていました。

美容目的に対するプラセンタ療法

プラセンタ液は、皮膚のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の元となる皮膚の線維芽細胞の増殖に貢献しており、しわの改善や肌の美しさの維持に貢献することが期待されています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

何か症状があるわけではなく、今の状態よりもよくすることが目的であれば、1週間に1〜2回の接種から始めます。2か月以降は1〜2週間に1回程度でも効果を維持できるでしょう。

肌トラブルの回復目的に対するプラセンタ療法

プラセンタは抗酸化作用も併せ持っており、ニキビの後、やけどの治癒を促進する効果が認められています。

最適な注射の頻度(回数)と期間

1回2〜4mLから開始します。効果が認められるまで治療を継続しますが、個人差があります。
ただ動物実験では、接種を開始して3日目には傷の状態が著しく改善したことが確認されています。

【まとめ】主治医と相談しながら注射の頻度(回数)と期間は決めましょう

おおよそ1回2〜4mLを1週間に1〜2回接種し、4週間近く継続することで効果が現れることが多いようです。
ただやはり個人差はありますので、自分の様子と照らし合わせ、継続して治療ができるようにするのが良いでしょう。

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