糸リフトは、フェイスラインを引き締め、若返りを図るための美容施術として人気を集めています。
しかし、実はきちんとクリニックを選ばないと、効果を期待して施術を受けたものの、結果に満足できなかったり、思わぬトラブルが発生したりするケースも少なくありません。
失敗による顔の違和感や痛みは、精神的にも大きな負担です。後悔の念を抱くことになることもあるでしょう。そんな思いは誰もしたくありませんよね?
この記事では、糸リフトで失敗で後悔しない人が1人でも少なくなるように、失敗例やその原因を詳しく解説します。
この記事を読むことで、糸リフトで後悔しないために事前にできる対策や万が一、糸リフトに失敗してしまった場合の対処法についてなどを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- 糸リフトがどのような施術かわかる
- 糸リフトにおける一般的な失敗例やトラブルについて理解できる
- 糸リフトで失敗が起こる主な原因がわかる
- 糸リフトで後悔しないために必要な準備や注意点が理解できる
- 糸リフトが失敗した場合の修正方法や回復のための対処法がわかる
目次
糸リフトとは?
糸リフトとは顔のたるみを改善し、リフトアップ効果を得るために行われる美容施術の一つ。
主に顔の皮膚の下に医療用の特殊な糸を挿入し、その糸を引き上げることでフェイスラインを引き締めたり、頬やあごのたるみを改善したりします。
糸は体内で自然に吸収されるタイプが一般的で、施術後のダウンタイムが短く、手軽に行えることから近年人気が急上昇しています。
糸リフトは、メスを使わないため、フェイスリフトなどの外科手術に比べて身体への負担が少ない点が特徴ですが、施術者の技術や糸の選び方によっては、効果が不十分であったり、逆に不自然な仕上がりになるリスクも伴います。そのため、糸リフトは即効性が強い治療であるからこそ、信頼できるクリニック選び・確かな技術を持つドクターの選択が大切になってくる施術といえます。
糸リフトの失敗例:どんなトラブルがある?
では、糸リフトによる失敗例として、どんなトラブルが想定されるでしょうか。
例えば、次のような場合が考えられます。
引きつった顔になることがある
実は糸リフト後に顔が引きつったようになることがあります。
特に糸の種類によっても引き上げ効果が違うことがありますが、ミントリフトやスプリングリフトのような強力なリフト効果を持つ糸を使用した場合、引っ張り過ぎによって表情が硬くなり、自然な表情が作れなくなることがあります。
このような引きつりは、通常は2週間から1ヶ月で改善しますが、改善しない場合は再治療を行うケースもあります。
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凸凹(でこぼこ)や不均一な仕上がりになることがある
糸リフト後に肌の表面が凸凹になることがあります。これは糸が皮膚の浅い層に挿入されてしまい、糸による引っ張りが表皮にまで及んでしまっている場合に起こります。また、正常な位置でも施術に伴う炎症が強くでて、凸凹が生じることもあります。
しかし、これはダウンタイム中に徐々に解消されていくでしょう。しかし、糸に対するアレルギー反応が原因で炎症が起こり、肌に凸凹が生じた場合は、糸が挿入されている限りずっと起こってしまうので、糸の種類を変えて再治療するケースも稀にあります。
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効果が実感できない
治療後に期待したリフトアップ効果が得られないケースもあります。
これには、糸の選択や挿入位置が適切でなかったり、使用した糸の本数が不十分であったりすることが原因です。そのため、施術前のカウンセリングで「これくらいの本数を入れると、どれくらいリフトアップされるか」といった説明を受けて、施術後のイメージを共有してもらうことが大切になってきます。
髪が抜ける(脱毛)
糸リフトの際、糸を固定するために頭皮を切ることや血行障害が起こることで髪が抜けることがあります。特に、施術直後に一気に髪が抜ける場合は、糸の固定が毛根に影響を与えている可能性があります。
血行障害が原因の場合は、糸が吸収されることで髪が再生されることもありますが、毛根が傷ついた場合は再生が難しいこともあります。
糸が透けて見える
皮膚が薄い患者に太い糸を使用した場合、皮膚の表面に糸が透けて見えることがあります。特にミントリフトやアプトスのような太い糸は、肌から透けたり、触ったときに糸の感触が感じられることがあります。
そのため、特に皮膚が薄い方の場合では、あらかじめ注意した方がよいでしょう。
糸リフトで失敗する原因とは?
このように、比較的施術の安全性の高い糸リフトでも失敗する可能性があります。
では、どうして糸リフトで失敗してしまうのでしょうか。主な原因として次のようなものが挙げられます。
糸の選択ミス
糸リフトでは、使用する糸の種類が結果に大きく影響します。
糸にはさまざまな種類があり、リフトアップ効果の強いものや美肌効果を期待できるものなどがありますが、皮膚の状態や求める効果に合った適切な糸を選ばなければなりません。
逆に適切でない糸を選ぶと、リフト効果が不十分だったり、逆に引きつりが強く出たりすることがあります。また、糸の太さやトゲの形状が肌の特性に合わない場合、肌が凸凹になるリスクも高まります。そのため、あらかじめ「何を重視するのか」を考えて、慎重に糸を選ぶ必要があります。
糸リフトの挿入位置と深さが合っていない
糸を挿入する位置や深さは、非常に繊細な調整が必要です。
糸が適切な層に挿入されていないと、リフトアップ効果が得られなかったり、糸が透けて見えたりします。特に、浅い層に太い糸を挿入した場合、肌の表面に糸が透けて見えることがあります。また、糸の挿入が不均一だと、顔に左右差が生じたり、表面が凸凹になったりすることがあります。
このように、糸リフトの挿入位置や深さは成否にかかわる重要な要素です。
施術者の技術不足
糸リフトは技術的に難易度の高い施術であり、施術者の経験と技術が結果に大きく影響します。
そのため、身も蓋もない話ですが、施術者が未熟であったり、カウンセリングで患者の希望を正確に把握できなかった場合、期待通りの効果が得られないことがあります。
また、技術不足により必要以上にリフトアップを行ってしまうと、顔が引きつったり不自然な仕上がりになるリスクもあります。
当然ですが、施術者の力量は非常に重要な要素です。
衛生管理の問題
糸リフトは施術者だけではありません。普段の衛星管理も大切。
当然、糸リフトは外科的な施術であるため、感染症のリスクが伴います。施術環境が不衛生であったり、アフターケアが適切に行われなかった場合、感染症が発生する可能性があります。
施術前カウンセリングが十分でない
糸リフトは、即効性が高い治療であるだけに「施術後のイメージ」を受ける側にきちんと共有されているかどうかが非常に重要です。だからこそ、施術前のカウンセリングが大切になってきます。
逆に施術前のカウンセリングが不十分で、患者の希望や期待する効果が施術者に伝わっていない場合、仕上がりに不満を感じることがあるでしょう。特に、患者の意図するリフトアップの方向や効果が共有されていないと、施術後に「期待した効果が得られなかった」と感じることが多くなります。
また、糸リフトは施術だけがすべてではありません。後述しますが、アフターケアが施術以上に大切になってきます。そのため、施術前のカウンセリングでアフターケアについて、十分に説明を受けているかも重要な要素となってきます。
後悔しないための糸リフトの事前対策とは?
もちろん、糸リフトで失敗して後悔したい思う方はいないはずです。
糸リフトで後悔しないためには、事前にしっかりと準備を行い、適切な対策を取ることが重要です。特に、糸リフトを受ける前には以下のポイントを意識してみてください。
信頼できるクリニックと医師を選ぶ
糸リフトは、技術の差が結果に大きく影響する施術です。経験豊富で信頼できるクリニックと医師を選ぶようにしましょう。カウンセリングから施術、アフターケアまで同じ医師が担当することが理想的です。
施術後のトラブルに対応できる、しっかりとしたアフターケアや保証制度が整っているクリニックを選ぶことは糸リフトで失敗しないための「最低条件」といえます。
十分な施術前カウンセリングを受ける
カウンセリングでは、希望する仕上がりや施術に対する不安を十分に伝えることが大切。医師とのコミュニケーションが不足すると、施術後に「思っていた結果と違う」と感じるリスクが高まります。
事前にしっかりとイメージを共有し、自分の希望が反映されるようにしましょう。
また、使用する糸の種類や本数、挿入部位についても詳しく説明を受けることが必要ですし、アフターケアも施術前カウンセリングで重要だと知っておく必要があります。
適切な糸の選択
糸リフトには、目的や肌質に応じた様々な種類の糸が使用されます。リフトアップ効果が高い糸や肌のハリを改善する糸などがありますが、自分の肌に合った糸を選ぶことが大切です。
もちろん糸について詳しく知っている方は多くはないと思いますので、医師と「自分がなりたいイメージ」を共有しながら、糸の特性を理解して一緒に選ぶようにしましょう。
適切でない糸を使用すると、引きつりや凸凹が生じるリスクがありますので、糸の種類まで納得した施術を受けることが大切です。
施術後のアフターケアをあらかじめ理解する
糸リフトの効果を長持ちさせ、トラブルを防ぐためには、施術後のアフターケアが欠かせません。ある意味、施術以上に重要な要素と言っても過言ではありません。
どんなに完璧な施術でも、アフターケアがきちんとされないと、失敗例になりやすい施術ともいえます。
例えば、施術後は過度なマッサージや運動、飲酒を避けることが推奨されます。特に、施術直後の1ヶ月間は口を大きく開けないようにするなど、細かなケアが必要です。特に糸の位置がずれやすい最初の1〜2週間は、特に気をつけるようにしましょう。
リスクや副作用を理解する
事前カウンセリングも施術自体も完璧。それでも、人間がどのように反応するか完璧に予想することはできません。当然ですが、どんな完璧な医療行為にもリスクや副作用が伴います。それは糸リフトでも同じです。
例えば、糸リフトでは腫れや内出血、感染症などのリスクが存在します。これを完璧に防ぐことはできません。そのため、これらのリスクを理解し、トラブルが発生した際には迅速に対応する準備をしておくことが大切です。
事前にこうしたリスクを理解し、それに対処する方法についても確認しておくと安心です。
糸リフトが失敗した時にまずすべきこととは?
どんなに注意したとしても、糸リフトで失敗する可能性はあります。
では、万が一「失敗した」「後悔しそう」と思ったら、どう対処すればよいのでしょうか。まずは、以下のことから始めて見てください。
冷静に状況を把握する
まずは「失敗した」と思っても落ち着きましょう。話はそれからです。
冷静に事前カウンセリングのことを思い出してください。
例えば、施術後の違和感や軽度の腫れは、糸が馴染むまでの一時的な反応であることが多いです。これは施術の失敗ではなく、通常の経過となります。糸の凹凸感が多少出たとしても、糸リフトによる正常の反応のひとつかもしれません。
そのため、術後すぐに「失敗」と判断せず、ダウンタイムの期間や症状の経過を冷静に観察することが重要です。
通常、引きつりや腫れは1〜2週間で改善し始めますが、それ以上経過しても症状が続く場合は、再度クリニックに相談する必要があります。
速やかにクリニックへ相談
そして、最初に行うアクションは「施術を受けたクリニックに速やかに相談すること」です。他のクリニックに行くことでも、自己対処することでもありません。ここが大切です。
なぜなら、施術をした側は施術後の経過まで責任をもって行う必要があるからです。しかし、他のクリニックではどんな施術をしたかもわかりません。そのため、余計状況が複雑化し、悪化してしまうケースがあるからです。ましてや素人判断でも、自己対処はもっとよくありません。
腫れや赤み、痛みが通常の範囲を超えて長引いたり、顔に違和感を感じたりする場合は、自己判断で放置せず、すぐに医師に状況を伝えましょう。クリニックでは、内服薬や注射、点滴などの治療が提案されることがあります。
必要に応じて修正治療を検討する
もし、引きつりや凸凹が改善されない場合や仕上がりに不満がある場合は、修正治療を検討することも選択肢のひとつです。修正治療では糸を調整したり、追加の施術を行ったりすることで、仕上がりを改善することが可能です。
ただし、再治療には新たなリスクも伴うため、十分に医師と相談し、慎重に決定することが求められます。
アフターケアを徹底する
糸リフト後のアフターケアは、成功を確実にするために非常に重要です。
施術後は、過度なマッサージや運動、飲酒を控え、顔に負担をかけないようにすることが推奨されます。また、糸が馴染むまでの期間は口を大きく開けることも避けるべきです。
これらのケアを怠ると回復が遅れたり、トラブルが悪化するリスクが高まります 。そのため、失敗したと思った時こそ、事前カウンセリングで伝えられたアフターケアをよく守るように心がけましょう。
【まとめ】糸リフトの失敗例と原因は?後悔しないための対策と失敗した時の対処法も解説
糸リフトの失敗とその原因、失敗しないための対策や万が一の時の対処法について解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 糸リフトは、顔のたるみを改善するために医療用の糸を挿入して引き上げる美容施術で、メスを使わず短時間で効果を実感できるが、施術者の技術によって結果が大きく左右される
- 糸リフトの失敗例には、顔の引きつりや不均一な仕上がり、糸の透け、髪の毛の脱毛などがあげられる
- 失敗の原因としては、糸の選択ミス、挿入位置や深さの不適切さ、施術者の技術不足、衛生管理の問題、カウンセリングの不足が挙げられる
- 後悔しないためには、信頼できるクリニックと医師を選び、十分なカウンセリングを受け、適切な糸を選択し、施術後のアフターケアを徹底することが重要
- 失敗した場合は、まずクリニックに速やかに相談し、状況を冷静に把握し、必要に応じて修正治療を検討する
まずは、失敗しない、後悔しないためにも、事前カウンセリングと信頼出来るクリニック選びが大切です。また、治療の成功のためには、患者様自身のリスクや副作用への理解、アフターケアへの協力が必須となります。
トイトイトイクリニックでは、糸リフトの豊富な実績と経験を持つ医師が担当いたします。糸リフトについて、疑問やご不安などがありましたら、遠慮なくカウンセリング時にお尋ねください。
参考文献
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長
野田
知路
- Noda Tomonori -
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