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糸リフトのひきつれはいつまで続く?ひきつれを起こす原因と経過・注意点

糸リフトのひきつれはいつまで続く?ひきつれを起こす原因と経過・注意点

糸リフトは、たるんだ肌を引き上げるために使われる美容施術の方法のひとつ。
糸を皮膚の下に通して顔をリフトアップする効果があり、すぐに効果があると非常に人気が高まっています。
しかし、時々、糸リフト術後に「ひきつれ」という、皮膚が引っ張られている感じがすることがあります。
では、この「ひきつれ」はいつまで続くのでしょうか?また、なぜひきつれが起こるのか、どのように対処すれば良いのでしょうか?

この記事では、糸リフトとひきつれについて解説します。
この記事を読むことで、糸リフトの施術後に起きる可能性のあるひきつれの原因、経過やひきつれを起こさないための対策などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな事がわかる

  • 糸リフトによるひきつれが起きる理由
  • 糸リフトによるひきつれはどれくらい続くのか
  • 糸リフトによるひきつれの経過
  • 糸リフトによるひきつれが続いた場合の対策

糸リフトの「ひきつれ」とは?

糸リフトのひきつれとは、糸リフト施術後に皮膚や筋肉が不自然に引っ張られた状態のこと。
例えば、糸リフトで以下のようなことが出てくることがあります。

皮膚の凹凸(デコボコ)

糸の挿入箇所やその周辺が、他の部分と比較して不自然にへこんだり、盛り上がったりすることがあります。
例えば、こめかみから頬の上部に向かって糸を挿入する際に、糸を強く引きすぎた結果、施術後に頬の一部がへこんでしまうことがあるのです。

表情の不自然さ

笑ったり話したりする際に、顔の一部が他の部分と違って動かない、または動きすぎることで不自然な表情になることがあります。
例えば、口角を引き上げる目的で糸を挿入した際に糸を過度に引っ張ると、口を閉じた状態でも常に笑っているように見えることがあります。これは周囲から不自然に見えるだけでなく、本人も違和感を感じることがあるでしょう。

引っ張られ感

常に皮膚が引っ張られている感じが続き、違和感や痛みを伴うことがあります。
特に溶けない糸は長期間体内に残るため、引っ張られる感じが続くことがあります。
もちろん「ひきつれ」は、糸リフトを受けた方全員に起こる合併症ではありませんが、一定の頻度で起こる可能性があります。

糸リフトによるひきつれの一般的な経過は?

では、糸リフトのひきつれはどのように経過していくのでしょうか。一般的な経過を診ていきましょう。

施術直後(1日目~1週間)

糸が挿入されたことによる自然な反応で、施術部位に腫れや赤みが現れます。また、糸の引き上げによって、皮膚が引きつった感じが強く感じられることがあります。この時点では糸がまだしっかりと固定されていないため、引きつれが目立つことがあります。

施術後1週間~1ヶ月

1週間から1ヶ月の間に、体は徐々に糸に慣れていきます。また、施術による炎症も緩和していくので、腫れや赤みが次第に引いていくでしょう。
また、施術部位のひきつれも少しずつ緩和されます。糸が体内で固定され、自然な位置に落ち着くことで、ひきつれの症状が和らいでいくのです。

施術後1ヶ月~3ヶ月

1ヶ月から3ヶ月の間は、糸リフトの結果が安定する時期です。体内で糸が安定し、周囲の組織に糸がなじんできます。そのため、ひきつれがさらに緩和され、自然なリフトアップ効果が定着します。
さらに溶ける糸の場合、糸が溶け始めると同時にコラーゲンの生成が促され、皮膚の弾力性も向上します。ひきつれがなくなると同時に肌の弾力性も実感することでしょう。

施術後3ヶ月以降

3ヶ月以降は、体内での糸の定着が完了し、引きつれがほとんど感じられなくなります。特に溶ける糸の場合、糸が完全に吸収されるまでコラーゲン生成が続き、肌の質感や引きつれの改善が持続していくことでしょう。
このように、糸リフトによるひきつれは、施術後3ヶ月を過ぎればほとんど感じられないくらいにまでに自然と改善するのが一般的です。しかし、さまざまな理由で糸リフトのひきつれが残ってしまうケースがあります。

糸リフトのひきつれが続く原因は?

糸リフトでは、なぜひきつれが残ることがあるのでしょうか?大きく5つの原因が考えられます。
糸リフトのひきつれが長引く場合には、施術したクリニックの担当医師やスタッフと相談し、適切な対処を行うことが大切です。

瘢痕(はんこん)組織が残るから

糸リフトは医療用の糸を皮膚に挿入し、それを引き上げることでリフトアップ効果を得る施術です。しかし、その過程で「瘢痕組織」という組織が残ることがあります。
瘢痕組織とは、施術によって皮膚や筋肉が傷ついた際に、体が修復する時につくられる硬い組織のこと。瘢痕組織は硬くて弾力がなく、時間が経つにつれて収縮する性質があります。この収縮が周囲の皮膚を引っ張り、ひきつれを引き起こします。
糸リフトは人工的な糸を皮膚に入れるので、瘢痕組織は大なり小なり出てきます。そして、瘢痕組織は周囲の健康な皮膚とは異なるため、施術部位に不均衡が生じます。結果、皮膚の表面に不自然な凹凸や引きつれを作り出します。

糸の引き上げの強さ

糸リフトは適度な引き上げが必要ですが、過度に引き上げるとひきつれが発生します。
例えば、口角を上げるための糸が過度に引っ張られると、常に笑っているような不自然な表情になることがあるでしょう。

肌の個人差

肌の厚さや弾力性には個人差があり、これがひきつれのリスクに影響します。特に皮膚が薄い人は、糸の引き上げによる影響を受けやすく、ひきつれが発生しやすくなります。
また、年齢を重ねている方は、皮膚の弾力が低下しているため、同じ施術を受けても若年者よりもひきつれが発生しやすい傾向にあります。

糸リフトで使用する糸の種類

糸リフトで使用する糸の種類もひきつれの発生に影響を与えます。
糸リフトに使用される糸には溶ける糸と溶けない糸があり、溶けない糸は長期間体内に残るため、ひきつれが発生した場合、その影響が長引くことがあります。また、糸が体内に長期間残ることで、違和感や感染症のリスクが増加し、結果的にひきつれが顕著になることがあります。

施術後のケア不足

糸リフト後の適切なケアやフォローアップが不足していると、ひきつれが発生しやすくなります。
例えば、施術後に十分な休息を取らず、顔に負担をかける行動を続けると、糸が固定される前に動いてしまい、ひきつれが発生することがあります。特に、過度な表情筋の運動や、顔を強くこするような行動は避けるべきです。

糸リフトによるひきつれが続く場合の対処法は?

では、糸リフトによるひきつれが続いてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。結論からいうと、まずは施術を担当した医師に相談することが重要です。
医師は状態を評価し、適切な対応策を提案してくれます。多くの場合、時間が経過するごとに、瘢痕組織もふくめて肌になじんでくるので、ひきつれは自然な形で解消されることでしょう。
しかし、どうしてもひきつれが良くならない場合は、再施術が必要になることもあります。特にひきつれが強くて我慢できない場合や、目元がつり上がって不自然な表情になっている場合は、再施術の可能性が高いです。
再施術の方法も、溶けない糸で施術したか溶ける糸で施術したかで変わってきます。
溶けない糸が使用された場合、再施術では現在の糸を抜いて、新しい糸を挿入します。例えば、頬のリフトアップで使用した糸が原因で強いひきつれが生じた場合、医師が糸を抜いて再度適切な位置に新しい糸を挿入し、引きつれを改善します。
一方、溶ける糸が使用された場合、糸が体に吸収される一定期間(通常は6ヶ月から1年)を待って、新しい糸を挿入してひきつれを改善させるでしょう。
このように、再施術の方法やタイミングは、個々人や施術方法によっても大きく異なります。そのため、担当の医師とよく相談してみましょう。

糸リフトによるひきつれの予防策は?

糸リフトのひきつれを予防するためには、施術後のアフターケアが非常に重要です。特に以下のことに気をつけましょう。

口を大きく開けない

施術後は、口を大きく開けないように注意しましょう。顔の皮膚に糸が引っかかっているため、大きく口を開けると糸が取れてしまったり、強く引き上げられて痛みが強くなったりします。
例えば、食事の際には食べ物を小さく切って口に入れ、なるべく小さな口で食べるようにしましょう。また、大きなハンバーガーやサンドイッチは一時的に控え、スプーンやフォークで小さく切って食べる方がよいです。
また、歯科治療など口を大きく開ける必要がある治療は、施術後のダウンタイム中は避けた方が良いでしょう。

血行が良くなる行為を控える

施術後は、血行が良くなる行為を控えることも大切です。血行が良くなると、ひきつれや痛みが増しやすくなり、腫れや内出血、むくみなどの症状が出る可能性があります。
入浴は、ぬるめのお湯で短時間にとどめましょう。サウナや熱いお湯に長時間浸かることは避けた方がよいですね。また、激しい運動はNG。軽いストレッチや散歩程度にとどめるようにしましょう。
施術後の飲酒もいけません。アルコールは血行を促進し、腫れや痛みを悪化させる可能性があります。

傷口を触らない

糸リフトの施術部位をついつい触りたくなりますが、傷口を触らないようにすることも大切です。過度に傷口に触れると、糸がズレたり、ひきつれが悪化する恐れがあります。
洗顔の際には、顔を優しく撫でるように洗いましょう。強く擦ることは避け、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。特に無意識に顔を触るクセがある方は要注意。例えば、パソコン作業中に頬杖をついたり、考え事をしながら顔を触ったりするクセがある場合は、意識してクセをおさえましょう。

【まとめ】糸リフトのひきつれはいつまで続く?ひきつれを起こす原因と経過・注意点

糸リフトによるひきつれについて、一般的な経過から原因、予防策にいたるまで解説していきました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • 糸リフトは通常3ヶ月くらいしたら十分なじんできて、問題にならなくなることがほとんど
  • 術後のひきつれが続く場合は、肌の瘢痕組織、使う糸、肌の個人差の問題などが考えられる
  • 糸のひきつれは自然と改善されることが多いが、どうしても続いてしまう場合には再施術が必要になるケースもあり、その際には担当医師とのしっかりとしたカウンセリングが大切
  • 糸リフトのひきつれを予防するにはアフターケアが大切で、特に傷口に触ったり口を大きく開けたりするのは厳禁、血流がよくなる行為は避ける

糸リフトのひきつれは起こりやすい合併症ですが、肌を引き上げているため起こるのはむしろ自然なことであり、自然と組織になじんで改善しやすい合併症です。あまりに続く場合には、クリニックにぜひ相談してください。
トイトイトイクリニックでは、糸リフトの症例実績が多数ある形成外科医が施術を担当いたします。施術に関してご不明点などありましたら、カウンセリングにてご相談ください。

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長

野田 のだ 知路 とものり - Noda Tomonori -

監修医師 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

更新日:
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