最近、普段の化粧水を使っていても潤いが足らない気がする方、肌の奥まで美容成分を届かせたい方におすすめなのが、「エレクトロポレーション」と呼ばれる医療技術です。
エレクトロポレーションとは、電気穿孔理論と呼ばれているもので、もともとは遺伝子組織や抗がん剤などを効率的に組織に浸透させるためにハーバード大学をはじめとした、アメリカの各研究所が臨床試験をかさねて確立した医療技術です。
特殊な電流を用いて、皮膚のバリア機能に隙間を開けることで、表面からはなかなか浸透しない分子量の大きい成分を肌の奥へ浸透させることができます。また、肌のうるおいを改善したり、毛穴の開きをなくしたりと、浸透させる美容成分を変えることで、さまざまな効果を肌に与えることができるのも特徴です。しかも、エレクトロポレーションの素晴らしいところは、針を使用せず刺激も少ないため、目の周りや唇など皮膚の薄い部分でも施術できるところ。
ただ、クリニックによって多少値段が異なりますが、施術費用が決して安いとはいえないため、できるだけ回数をおさえてより効果的に活用していきたいものです。
それでは、施術の頻度はどれくらいにするのが良いのでしょうか。
この記事では、エレクトロポレーションの効率的な施術頻度や活用方法などを解説します。
この記事を読むことで、エレクトロポレーションの仕組みや施術頻度の目安、より効果を高める方法などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな事がわかる
- エレクトロポレーションで美容成分をどこまで届けられるのか
- 効果的とされるエレクトロポレーションの施術頻度
- エレクトロポレーションの効果を高める方法
目次
エレクトロポレーションを導入すると肌はどうなるか
エレクトロポレーションの効果的な使い方を知るには、肌の解剖についてもう少し深く知る必要があります。
まず、「肌」といっても、実はたくさんの層にわかれています。よく肌の説明をするのに、縦切りの解剖図がでてきますよね?
外側からみると、「表皮」「真皮」「皮下脂肪」「筋肉」の順番になります。
さらに「表皮」は、外側から順番に、「角質層(かくしつそう)」「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層(きていそう)」にわかれています。
これらの「表皮」は主に何をしているかというと、身体をいろいろな刺激から守っています。
具体的には①内側からの水分を防ぎ、②紫外線や細菌・ウイルスから身体を守り、③体温を一定に保つように調節しているのです。
通常、化粧品を塗った時にどこまで浸透するかというと、このうちの一番外側の「角質層」までになります。角質層は外側でありながら、基底層で作られた細胞が真で折り重なった層になるので、いずれどこかで剥がれ落ちてしまいます。
したがって、化粧品を塗るだけでは「奥」まで浸透せず、いずれ捨てられてしまう外側を保護しているだけになります。
そこで、エレクトロポレーションの出番です。エレクトロポレーションでは、皮膚にもともとある毛穴や汗腺といった孔の内壁細胞に作用します。
電気の力を利用し、美容成分を奥まで浸透させる経路を作るのです。そうすれば、通常では浸透しない親水性の分子やコラーゲンやヒアルロン酸なども「角質層」を超えて、「顆粒層」から「基底層」まで超えて、「真皮層」まで届かせることまでできます。
もちろんターンオーバーといって、肌が新しい肌に生まれ変わる周期があるので、「奥」まで美容成分を届かせたとしても、定期的なメンテナンスが必要です。
では、それを踏まえて、効果的な使い方を説明いたしましょう。
エレクトロポレーションの効果的な施術頻度は?
肌のこうした原理を理解できれば、エレクトロポレーションの効果的な施術頻度はおのずとわかってくると思います。
そう、「ターンオーバー」にあわせればよいですよね。
完全に肌がターンオーバーによって変わるちょうど前に行うのが一番効果的です。
意外と知られていないのが、ターンオーバーの周期。実は年齢によって異なります。10代では20日くらいですが、20代で28日、30代で40日、40代で55日と徐々に伸びていきます。
もちろん「エレクトロポレーション」といっても、クリニックで行うのと家庭用のものでは「奥」の浸透率も全く異なるので、家庭用の出力の弱いものだと、この半分くらいを目安に考えてください。
一般的には、「奥」への美容成分の浸透率などを考えると、数週間から1か月くらいの早めにメンテナンスしていただくとよいでしょう。
肌のターンオーバーを促進して周期を整える(正常化)する方法とは
エレクトロポレーションをさらに効果を高める使い方は?
エレクトロポレーションで、美容成分をせっかく「奥」まで届かせて、よりきれいな肌になったとしても、その後のケアをしていないと十分効果を発揮することができません。
ターンオーバーの促進されるのは、夜の10時から午前2時くらいといわれています。この「ゴールデンタイム」に就寝するのがベストです。
もちろん、寝るだけ「美肌」が作られるなら苦労しないですよね。「ゴールデンタイム」までに、お肌の汚れをよく落としていただき、保湿ケアすることも大切です。
肌の代謝がスムーズに行われるようにすると、さらにエレクトロポレーションの効果を活用することができるでしょう。
【まとめ】エレクトロポレーションの効果的な施術頻度はどのくらい?
エレクトロポレーションの効率的な施術頻度や、より効果を高める方法などを解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 通常、化粧水などが浸透するのは角質層までだが、エレクトロポレーションでは電気の力を利用して真皮層まで有効成分を届けることができる
- エレクトロポレーションでは、通常の方法では浸透しにくい親水性の分子やコラーゲン、ヒアルロン酸なども真皮層まで届けることができる
- クリニックでエレクトロポレーションを受ける場合は、数週間から1ヶ月くらいの頻度でメンテナンスするとよい
- ゴールデンタイムに合わせて肌の汚れを落とし保湿ケアをしておくと、エレクトロポレーションの効果をより高められる
エレクトロポレーションは適切な頻度で継続的にメンテナンスを行わないと、十分な効果が得られなかったり、逆にオーバートリートメントで肌トラブルをまねいたりするおそれがあります。
しかし、適切な間隔で施術を受ければ、肌の状態をより高められる医療技術です。また、毛穴の引き締めなどにも効果的ですので、ぜひ活用してみてください。
トイトイトイクリニックでは、医師が患者様のお肌の状態を丁寧に診察したうえで、最適な施術プランを提案させていただきます。ご不明点などありましたら、スタッフや担当医師にお気軽にご相談ください。
監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長
野田
知路
- Noda Tomonori -
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