肌のターンオーバーを促進して周期を整える(正常化)する方法とは

肌のターンオーバーを促進して周期を整える(正常化)する方法とは

みなさん、「ターンオーバー」という単語を知っていますか?
いまや、美肌を目指す方にとってはもはや「常識」といえる単語かもしれません。
「ターンオーバー」とは、一言でいうと、「皮膚を生まれ変わらせるための周期」のことです。
皮膚といっても、実は断面図でみると、さまざまな層に分かれています。
まず大まかに分けると、一番表面にいて外部のさまざまな刺激から身体の内部を守る「表皮」。
肌の弾力や潤いを保つために必要な「真皮」。
そして、エネルギーの貯蔵庫でもあり、刺激に対する反応をする神経が張り巡らされている「皮下脂肪」です。
その内側に筋肉や内臓が続きます。
一番重要な身体の外側の「表皮」は0.2mmしかなく、セロファンのようにペラペラです。しかし、この中でもさらに外側から「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4つに分かれていて、常に新しい細胞が生まれ変わっています。
この生まれ変わるサイクルが年齢とともに大まかに決まっており、10 代では 20 日くらいですが、20代で28日・30代で40日・40代で55日と徐々に伸びていきます。こうした表皮で起こる生まれ変わる周期のことを「ターンオーバー」というのです。
当然「ターンオーバー」が早いと、より新しい細胞に生まれ変わりやすいことになります。
過度に「ターンオーバー」を早めると、必要な細胞が未熟なまま押し上げられてしまいますが、適切な「ターンオーバー」だと肌の天然保湿因子であるNMFが保持された、みずみずしい細胞が残った状態となります。
逆に、年齢とともに「ターンオーバー」が遅くなり乱れていくと、古い細胞が残ってしまい、加齢とともに生じてくる毛穴のつまりや肌の乾燥がすすむ原因になります。また、メラニン色素も排出されるのが遅くなるため、シミやくすみが進んできます。
このように、肌を考える上でもっとも大切な要素である「ターンオーバー」を整えて促進するには、一体どうすればよいのでしょうか。「ターンオーバー」を正常化するための日常生活で気を付けておきたいポイントについて、解説していきます。

ターンオーバーを整え・促進するための日常生活のポイント

日常の中でターンオーバーを整えるポイントをみていきましょう。

食生活を改善する

皮膚の再生をうながしターンオーバーを整えるためには、まずその元となる食事が大切です。
人工物や添加物の多い加工された食事ばかりしていると、皮脂の分泌が不安定になり、ターンオーバーがうまく進みません。皮膚炎の原因にもなってしまいます。
逆に、ターンオーバーを整えるのに必要な栄養素として、たんぱく質をはじめ、皮脂の分泌を整えるビタミンB2・B6などのビタミンB群、肌の乾燥や色素沈着を防ぐビタミンA、抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEなどがあげられます。
ビタミンB群はレバーに代表される肉類・チーズ・うなぎ・ナッツ類・たまごなどに含まれています。一方、ビタミンCは野菜やかんきつ系の果物やキウイなどに含まれています。
加工食品を減らし、上記にあげたような食材をバランスよくとることで、ターンオーバーを整えて、肌の土台を作ることができるでしょう。

質の高い睡眠を十分にとる

睡眠は、肌のターンオーバーを作る上で最も欠かせない要素です。なぜなら、肌のターンオーバーを整えるのは、起きている時ではなく寝ている時だからです。
肌の再生を促す成長ホルモンは、主に夜中の10時から午前2時の間にもっとも多く分泌されます。睡眠の質を決める「ゴールデンタイム」と呼ばれており、夜10時に寝るのが理想的であるといわれています。
「今の生活で夜10時に寝るのは難しい!」という方も、できれば夜12時までに寝ることをおすすめします。
また、日本人は他の世界主要国29か国と比べても、韓国に次いで2番目に短い睡眠時間だといわれており、平均すると7時間40分くらいになります。
少なくとも睡眠時間は、6~7時間は確保していないと実生活に影響がでるといわれていますので、肌も含めて身体の不調が多い方は、睡眠時間も意識するとよいでしょう。

便秘に注意

便秘とは、日本内科学会の定義によると「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」をさします。
意外にも思うかもしれませんが、便秘とターンオーバーは関係が深いといわれています。便が長い間腸内にたまっていると、便の腐敗が進んでしまい、腸内細菌のバランスが乱れてしまいます。
すると、いわゆる「悪玉菌」からアンモニアやインドールなどの有害物質をつくり出し、血液中に取り込まれるようになります。血液の成分から汗が作られ、肌にさらされるので、肌荒れを引き起こし、ターンオーバーを乱す原因になるのです。
東洋医学でも、「肌荒れを治す基本は便秘を治すこと」とされており、便秘はお肌の大敵です。
朝に白湯をとる、不溶性食物繊維だけでなく、水溶性食物繊維もバランスよくとる、排便習慣をつけるようにするなどの便秘に対する対策をすると、肌のターンオーバーも整いやすくなります。

スキンケアをきちんとする

今まで、内側からのターンオーバーの整え方を説明してきましたが、外側のスキンケアももちろん大切です。特に、ターンオーバーを乱す原因として、「紫外線」と「乾燥」があげられます。
肌が紫外線からのダメージを受けたり、乾燥がすすんだりすると、ダメージを修復しようとターンオーバーを無理やり早めて、うるおいを保とうとします。すると未成熟な角質細胞が出来上がり、全体的な弾力も落ちてしまうので、肌のハリの低下やくすみになってしまうわけです。
もちろん、肌をゴシゴシこすると、肌に炎症を起こしてしまうので厳禁です。
やさしく泡で洗いながら、1日1回から2回はたっぷり保湿をし、紫外線からの対策として、深めの帽子や日焼け止めクリームなどをこすらないようにして塗りましょう。コットンを使用すると、一度に吸収できる保湿の量を多くすることができるので、さらに効果的に保湿することができます。

外部からの刺激でターンオーバーを促進することもできる

年齢が進んでくると、先ほど言った通り、ターンオーバーは自然と伸びていきます。
20代で28日だったのが、40代で55日。およそ倍です。
こうした停滞したターンオーバーを、ピーリングや外用薬・ダーマペンなどを用いて、直接刺激することで促進することもできます。すると、肌自身が本来もっている自然治癒力が働いて、ターンオーバーを整えるきっかけになります。
しかし、肌に一時的にせよストレスをかけることになるので注意が必要です。特に自分自身で行う場合には、取り扱いに注意してください。できればクリニックでの指導をもとに、施術をしていくとよいでしょう。

【まとめ】肌のターンオーバーを促進して周期を整える(正常化)する方法とは

今回は、ターンオーバーから見た日常生活のポイントについて解説していきました。ターンオーバーの正常化には、睡眠や適切な食事とスキンケアが特に重要です。
外用薬やピーリングなどを使うことで、肌のターンオーバーを促進することもできますが、過度なターンオーバーの短縮はかえって肌荒れの原因にもなりますので、取り扱いには注意が必要です。
肌のターンオーバーでのくすみや毛穴のつまりが気になる方は、一度、皮膚科や美容皮膚科のクリニックで相談してみるとよいでしょう。

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長

野田 のだ 知路 とものり - Noda Tomonori -

監修医師 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛をメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷原宿、池袋)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。