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ダーマペンの痛みはどのくらい?痛い部位とその理由も解説

ダーマペンの痛みはどのくらい?痛い部位とその理由も解説

ダーマペンは、肌をあえて傷つけることで再生力を促し、肌本来の美しさを取り戻す施術です。ただ、針を使う施術であることから、痛みを心配する方もおられるかもしれません。
では実際にダーマペンの施術では、どのような痛みを感じるのでしょうか。

この記事では、ダーマペンで感じる痛みの特徴などを解説します。
この記事を読むことで、ダーマペンによる痛みの程度や痛みを感じやすい部位、施術時の痛みをやわらげる方法などを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。

こんな事がわかる

  • ダーマペンとはどのような施術なのか
  • どうしてヒトは痛みを感じるのか
  • ダーマペンではどのような痛みを感じるのか
  • ダーマペンで痛みが生じやすい部位
  • ダーマペンによる痛みをやわらげる方法

ダーマペンの施術内容

はじめに、ダーマペンの施術内容について簡単にご説明します。

ダーマペンとはどのようなもの?

ダーマペンは、髪の毛よりも細い、極細針を使用して皮膚にあえて傷を作り、傷を修復しようとする人間の治癒力を活用しています。新たにできた傷を修復する過程で、元々傷がついていた皮膚も同時に修復してくれるので、ニキビ跡や手術跡などが目立たない状態へと変わっていきます。
針は極めて細いもので、しかも高速で振動させてショットするため、通常は痛みを感じることがない人もいるくらいです。しかし、皮膚に針を打ち込みますし、傷ができますので、施術後に痛みを感じる人もおられます。

わたしたちが痛みを感じる理由

では、そもそもわたしたちはどのようにして痛みを感じるのでしょうか?

痛みを感じる仕組み

何か鋭利なもので皮膚を刺すと組織が損傷し、皮膚にある微小な痛覚受容器がそれを感知します。それぞれの痛覚受容器は、神経細胞(ニューロン)の一端を形成しています。
神経繊維は、他の多くの神経線維と束になって末梢神経を形成しています。末梢神経は脊髄に達し、最終的には大脳につながっています。手足で感じた痛みは、電気信号として神経細胞を刺激します。そして、その電気信号は末梢神経内から脊髄、脊髄を伝って大脳へと送られます。
大脳では、信号は視床に送られます。この視床は、脳の深い場所にあって、脳内のさまざまな部位に信号を中継する場所でもあります。信号は体性感覚野(身体感覚をつかさどる)、前頭葉(思考をつかさどる)、大脳辺縁系(感情に関係する)などへ送られます。
手足に加えられた痛みにより、わたしたちは大脳で「痛い!」と感じます。それだけでなく、「痛い!」という感覚に対して、恐怖を感じるなど、感情的な反応が起こります。これは視床で痛みが中継されることと関係しています。

ダーマペンで感じる痛みはどんな痛み?

それではダーマペンで感じる痛みは、どのような痛みでしょうか?

痛みの程度や感じ方

ダーマペンによる痛みは、全く感じない人もいますが、施術のたびに感じる人もおられます。ただ、耐えられないような痛みを感じる人は通常いません。
この違いは、目的とする施術内容によってダーマペンの打ち込む針の深さや打ち込む角度を変えていることや、痛みを感じやすい部位があることも影響しています。
また前述したように、わたしたちの脳のなかで、痛みと感情は結びつくようにできていますので、一度痛みを感じてしまうと、次回以降の施術時に痛みを感じるより先に恐怖を感じてしまったり、前回よりも強い痛みを感じてしまったりすることはあります。
痛みの性状は、やはり針で刺すようなチクチクした痛みを感じる人が多いようです。ただ施術後に炎症を起こすと、ヒリヒリとした痛みを感じる人もおられます。

痛みを感じやすい部位

ダーマペンの施術により、痛みを感じやすい部位がいくつかあります。
まずわたしたちの体のなかで、特に痛みを感じやすい場所は顔、唇の周辺、また手だと言われています。これはそれぞれの部位と連携する大脳内でのエリアの広さと関係しています。
例えば、唇の痛みと連携する大脳内のエリアは、腹部の痛みと連携する大脳内のエリアよりも広くなっています。エリアが広いために、より敏感に感じることができます。したがって、一般的に顔や唇周りへの施術では、痛みを敏感に感じ取ります。
また、皮下の組織が薄い部位、つまり皮膚の直下に骨がある場合も、より痛みを強く感じることがあるようです。これは頬やフェイスライン、髪の生え際などが当てはまります。

ダーマペンによる痛み対策

ダーマペンによる痛みに対して、どのようなことができるでしょうか?
例えば、クリニックでは皮膚の表面の感覚を鈍らせる作用のある麻酔薬を含むクリームやテープを使用することが可能です。この麻酔薬は、効果が現れるまで通常20〜30分ほどかかりますので、施術を受ける前に使用すれば、ほぼ痛みを感じることがありません。ただ痛みは取れても、ダーマペンを皮膚に押し当てるときに圧迫感を感じることはあるようです。
また、施術後すぐに皮膚をクーリングすることも、痛み対策としてできることです。冷やすことで感覚を鈍らせることができ、施術による皮膚への刺激も軽減することができます。

【まとめ】ダーマペンの痛みはどのくらい?痛い部位とその理由も解説

ダーマペンによる痛みの特徴や、痛みをやわらげる方法などを解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。

この記事のポイント

  • ダーマペンは極細針を高速で振動させてショットする施術で、麻酔をしているため施術時の痛みはそれほど強くないが、施術後に痛みが生じる場合もある
  • ヒトは皮膚が傷つくと、電気信号が視床に送られ痛みを感じると同時に、痛みの感覚に対して恐怖などの感情的な反応も起きる
  • ダーマペンの施術では、針で刺すような「チクチク」とした痛みを訴える人が多いが、耐えられないほどの痛みではなく、施術後の炎症でヒリヒリ感を訴える人もいる
  • ダーマペンで痛みを感じやすいのは、唇周り、頬、フェイスライン、髪の毛の生え際など
  • ダーマペンによる痛みの対策として、クリニックでは麻酔クリームやテープの使用が可能で、施術後のクーリングも痛みの対策としては有効

痛みは誰しも不快なものです。また、ダーマペンは複数回の施術でより高い効果が得られます。しかし、施術のたびに痛みを我慢するのは大変なストレスになります。

「痛みに敏感」「痛みが不安」などの場合は、遠慮なく施術前に当院の医師や看護師に相談してください。適切な対策をとって、痛みのない施術を受けられるように応対いたします。

監修医師
医療法人社団雪焔会 トイトイトイクリニック
理事長・統括院長

監修医師 トイトイトイクリニック理事長・統括院長 野田 知路

野田 のだ 知路 とものり - Noda Tomonori -

福岡大学医学部形成外科、大手美容皮膚科院長を経て、医療脱毛、アートメイク、糸リフトをメインとする美容皮膚科クリニックを都内(渋谷・池袋・新宿)で展開中。
常に自分の家族ならこうしたいと考えるよう心掛け、「家族にも勧められる美容医療」を信条としています。

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